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ガンブリヌス・ロッソ 2017 / レ・コステ
( Gambrinus Rosso / Le Coste ) 8524

¥9,460 税込
商品コード: nomal
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イタリア、ラツィオ
品種: アレアーティコ
赤ワイン
アルコール度: 12%

レ コステの畑より収穫したブドウ。猛暑&干ばつに見舞われた2017年、Cruのアレアーティコ。
2010年とは反対の意味で成熟が遅れたヴィンテージ。
イレギュラーな成熟をとげたブドウは除梗せずに3カ月間、セミカルボニックの状態で浸漬、圧搾後500Lの木樽に移し、樽の中で醗酵が継続してゆく。
完全に醗酵が終わりそのまま3年間の熟成。ボトル詰め後、約18カ月の熟成。
通常のアーレアヤクタには感じ得ない香りと全体のバランス、魅力。

アレアーティコで表現される、レ・コステのトップキュヴェ「Alea Jacta Est アーレアヤクタエスト」。
長雨と低温で思うような収穫ができなかった2010年。
しかし、そのブドウからはアーレアには感じ得ない個性や特徴的な香りが生まれたこと。
そしてその特徴がとても魅力的だったことから、アーレアヤクタの名前とは違う「Gambrinus ガンブリヌス」という名を付け、たった1度だけリリースしたことがありました。
エヴィーノとしては創業した2013年のリリースという事もあり、極僅かの入荷で、唯一手元に残すことが出来なった思い出のワインでもあります。
なんとその「ガンブリヌスがまたリリースされる」、というジャンマルコの言葉に、驚きと嬉しさが混ざり合った独特な気分でもあります。
畑は Cru にあるアーレアヤクタの畑より。ただ 7年前と違うのは「真逆のヴィンテージ」という事。
2017年は初夏に気温が上がり、水不足が続いたヴィンテージ。冷涼でもなく雨が絶対的に少ない年。
しかし、収穫したブドウからは、2010年当時と非常によく似た個性的な香りを放つアレアーティコに、瞬間的に2010年を感じたといいます。
「アーレア ヤクタ エスト」には感じ得ない特徴をもった「もう一つのアレアーティコ」として、ガンブリヌスの名前でリリースされることになりました。
猛暑の影響はブドウを過熟にする、反射的にそう考えてしまいがちですが、この年に限っては初夏の、まだ熟れる前の暑さであり、水不足の影響は果実自体の成長や熟成を阻害してしまったと話すジャンマルコ。「その後、限界まで樹上で熟成を待ったけれど、9月の最終日の時点でアーレアにできるような完熟を迎えられなかった」といいます。
決して完熟していないアレアーティコ、その香りの中には果実の溢れる香りではなく、早熟な果実の香りと酸からくる「全く別の香り」を持っている果実に対し、「もっとも最適な醸造方法を模索した」という彼。除梗せず酸素に触れないカーボニックマセレーションの状態で3カ月間、圧搾した後は木樽の中で引き続き醗酵&熟成を3年間。「壊れやすいほどの繊細さとユニークさを持ったこのブドウは、樽の中で長い時間を費やすことで、このような特異であり魅力的なフォルムと香りを放つ」。
決して人の手だけでは造ることが出来ないものであり、その年ごとの個性を追い求めることで生まれた、もう一つのアレアーティコのトップキュヴェ。
毎年のように新しいワインが出ているので、いい加減呆れてしまう気持ちは皆さんと一緒です。
ですが、このワインを「Alea Jacta Est」としてボトル詰めしない事で、彼が伝えたいもの。ワインは土地であり、その土地のブドウ品種であり、毎年の天候である事。決して同じものを造り続ける事はできないという現実。これれを受け止め、そこに「人」というエッセンスを加えて表現する。
だからこそ、ワインに魅力を感じ、人を引き寄せるものなのか、妙に合点がいってしまいます。
味わいについては、もし2010年のガンブリヌスを知っている方であれば、香りの記憶が鮮明に呼び起こされると思います。
そして儚さ、脆さと紙一重に感じる繊細さと奥行き。この香りこそ、アーレアにはないガンブリヌスたる香りという事に、気が付いていただけると思います。正直に言いまして、決して安定感のあるワインではありませんが、9年前に出た 2010年に比べたら雲泥の差、、(笑)。
十分に美しく、安心して飲んでもらえる素晴らしいクオリティです。
この7年間で、Cruの畑が本当に成長した事を体感させてくれる。アレアーティコファン(もしいたらw)必飲のワインです!

レ・コステ
Le Coste


ジャン・マルコ・アントヌーツィ(Gian Marco Antonuzzi)、彼ほど合理的、かつ感性的な造り手に出会ったことはあっただろうか。ヴァレンティーニやシュレール、愛する造り手のワインを飲むうちに、自らワイン造りの道を選んだジャンマルコ。
多くのワイナリーでの経験、そして祖父より受け継いだグラードリでのブドウ栽培、それぞれ全くの無関係のようですべては彼の計画した通り。
そう感じさせてくれる説得力を持っている。
そして、それだけでは終わらない彼のエネルギーは、畑での挑戦はもちろん醸造においても、ただならぬものがある。
いつもの想像の斜め上を進み続ける彼のワイン。
そこには造り手だけでない、飲み手へのたくさんのメッセージが散りばめられている。
グラードリの土地はラツィオ北部、ヴィテルボ近郊カルデラ型の湖ラーゴ ディ ボルセーナのほとりにある。このあたりの土壌は火山礫、凝灰岩、細かい顆 粒状の石が積み重なり形成されている。
砂質、シルト質、火山性の堆積物、特に鉄分が多く、石灰質と共にブドウに特徴的なミネラルを与えている。
標高も高 く、350~500mという斜面、祖父の畑や周囲の小さな放棄地を寄せ集めた 5ha(樹齢が非常に高い)と、2004年に彼が手に入れた3haの土地「Le Coste」。
2006年より収穫・醸造を開始。
すべての畑において一切の薬品類を使用せず、天然抽出した銅でさえほとんど使用しない(高樹齢の畑においては一切使用していない。)、肥料ももちろん、堆肥、緑肥でさえ行わない農業。
畑ではブドウ樹だけを栽培するのではなく、自家消費用に野菜やオリーブ(一部は販売用にも生産)果実を混在させた状態で栽培。
単一的な環境ではなく、より多様性のある畑、自然環境に近づける努力を惜しまない。
これは、ジャンマルコのポリシーであって、絶対に妥協しない部分。
効率も悪ければリスクも非常に高い、しかしこのポリシーを貫くための過酷な畑仕事は一切惜しまない。
彼の言葉を借りるならば、「自分の造りたいものを造るためには、欠かせない事。」となる。
レ・コステを理解する上でまず必要なもの、樹齢の古い畑と若い畑、この二つを見ていただきたい。
常識的に考えれば、樹齢の若い畑と、古い畑、ブドウの質でいえば樹齢が高い方が当然良い、と考えられるだろう。
しかし、ジャンマルコの目指している高すぎる到達点からは、若い畑といっても凄まじい可能性を秘めている。

2003年にジャンマルコが手に入れた約3haの湖に向いて開けた台地。
2004年に初めて植樹、サンジョヴェーゼ、アレアーティコ、プロカーニコ(トレッビアーノ トスカーノ)、マルヴァージア、ごく僅かのモスカート。植樹するにあたり台木を使 うことは、フィロキセラから樹を守るために必要不可欠、、というのが一般論。
しかし、フィロキセラの影響がない環境ならば、自根の持つ奥深さと、果実に与える影響力は計り知れない。レ コステの土壌特徴はフィロキセラへの強い耐性があると判断した彼、(何事においても実践主義である彼の性格もあるかと)台木を使わず自根での栽培(ピエディ フランコ)を行う。 そしてセレクション・マッサールによる多様性(ヴィテルボ周辺より集めたクローンやその他の地品種、そして尊敬する素晴らしい造り手達から苗木を分けてもらったという話は良く知られていますね)。
そして超高密植による負荷、(1haあたり10000本~12000本)、仕立てはワイヤーを使わず樹1つずつに支柱を 立て、非常に背の低いアルベレッロ(株仕立て)にすることで、結実自体を減らす(初めから収穫量を抑え、樹の成長のみを考えた手法)。10年を越えた段階で、1本の樹より僅か500g~1kg(しかも人為的に一切摘果を行わずに!) という徹底した栽培。
そして、そこからさらに選果するという、正気とは思えないほどのこだわり。
3haの畑よりわずか1500~2000本分しか造られないLe Costeを冠するビアンコ、ロッソ。
そしてアレアーティコを用いた最大限の踏込み、ともいえるアーレア・ヤクタ エストが生まれる。
人為的な介入をほとんど行わずに極限まで凝縮した果実から、最大限ともいえる土地の表現しようと考える。
植樹の段階から徹頭徹尾、自ら学んだ栽培哲学を詰め込む畑。
ジャンマルコ曰く、「Le Coste に足りないものは唯一、時間(樹齢)だけ。」

もう一つは樹齢50年を超える高樹齢の畑。
ヴィテルボ周辺は古くよりブドウ栽 培が行われてきた土地。水はけの良さと豊かなミネラル、病気などのトラブルが起きにくく、元来農薬など皆無の栽培が当然。
フィロキセラの被害もほとんどなく、 自根(ピエディ フランコ)のまま育った樹も少なくない(現に50年を越える自根のアレアーティコ、サンジョヴェーゼが彼の畑に存在している。)しかし、長い年月の間行き届いた手入れが施されていた訳はなく、手入れの不備からくる不安定さ、もろさがあることも事実。
離農や過疎により手放される畑を借り足しながら、2015年現在で、23カ所に点在し合計5ha。
なんとも作業効率を度外視してはいるものの、効率では補えないほどの樹齢の素晴らしさがある。
「長い年月を経たブドウ樹を軽視してはならない」そう語るジャンマルコ。
ヴィンテージごとの気候の変化にとても柔軟に対応し、現在ではボルドー液はもちろん銅さえも必要としない完成された区画も多く存在する。
VVでの出来事は、彼にとって大きな経験ともいえる、「成長した樹の素晴らしさを見せつけられた」と話す。
彼として珍しく、 スタンダードとして存在するワイン(ビアンコ、ビアンコ R、ロッソ、ロッソ R)が生まれるのも、このVVの畑から。
そして23カ所にも細分化された結果、畑の区画ごとに如何ともしがたい果実的な個性や特徴。
2012年よりそれを素直に表現し始めた。(ビアンケット、ガンブリヌス、、etc)。
さらには、この5haよりごく一部のみ、Le Costeにも負けないほどの完成度を持ったプロカーニコより造られるワイン「レ ヴ ィーニェ ピウ ヴェッキエ」はあまりに生産量が少ない(良年のみ 250~450本程度)ため、手法もリリースまでの時間も一切構わず、自分の思うままに造り上げるというこだわりを持ったワイン。
2010年というレ・コステにとって危機的な気候状況に対峙した2つの畑。
わずかな樹齢であるにも関わらず、想像もつかないほどの見事な収穫を見せたLe Costeに対して、常識でいえばこうした変化に強いはずのVVの甚大なる被害。
どんな知識や技術、経験でも実証できない出来事が、彼の目の前で起きる。
これは彼の栽培に対する観念に多大な影響を与え、価値観が再構築されるきっかけともなった。
彼曰く、「ワインを造るのに自然の恩恵は欠かせない、気候や環境ってのは全くコントロールできない。
だからいわゆる“良い年”に“最高のブドウ”が収穫できる。
ただ、これは“最高のワイン”ではない。そのまま普通に仕上げたら、自分の中では“良いワイン“、としか言えない。
これまで以上の醸造、リスクを冒すことが当然必要。それに、その方が面白いだろ?」 醸造に関しては、すべてのワイン、すべての工程において酵母添加、亜硫酸添加、温度管理、ろ過や清澄、一切の介入を行わない。
これは人為的な介入を一切行わずに、ブドウの持つキャラクターのみによりテロワールを表現しようという、ジャンマルコ の醸造哲学を100%表現した形といえる。 畑でみられる樹の個性、果実的な違いを直感的に表現しようと考えているジャンマルコ。
必然的にリリースするワインの種類は多くなっていくのも仕方のない事かもしれません。
白ワインにおいては2008年以降、果皮や種子の要素を持たせない(長い果皮浸漬を行わない)アプローチが中心。
VVから造 られるスタンダードなワイン、Bianco、BiancoR は特に樹齢の古い区画の樽をより長い時間樽熟成させたワイン。
そしてLe Costeから造られるのはその名を冠したビアンコのみ。
(3haの畑より、ロッソと合わせても例年2000本程度しかボトル詰めされない) 赤、特にサンジョヴェーゼ(グレゲットと呼ばれる)についても同様に、VVより造られるRosso、RossoR。
レ・コステより造られるLeCosteの名を冠したロッソ。
そしてアレアーティコより造られる、最大級の踏み込みを行ったアーレア・ヤクタ エスト(特に2011年のリリースより、今までのアーレアとは果実的な到達点、醸造にかける時間の長さ、どちらにおいても今までとは比べ物にならな いワインとなりました。

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