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シャブリ・モンセール・サン・スフル 2017 / シャトー・ド・ベル
( Chablis Montserre Sans Soufre / Chateau de Beru )

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フランス、ブルゴーニュ、シャブリ
品種: シャルドネ100%  
白ワイン
アルコール度: 12.5%

やや濃い黄色。甘夏のような柑橘に淡いパイナップルや桃を想わせるトロピカルな果実香が混ざり、蜂蜜のような深い風味やシュクレフィレ(糸飴)のような芳ばしさ、土や煙、ヨード香などが仄かに感じられ複雑な印象を受けます。優しい甘さと果実味が穏やかに広がり、膨らみのある風味を新鮮なパイナップルやりんごがミックスされたような酸が支えながら喉へと導きます。オランジェリーに比べ旨味感が多く、他の畑に比べ標高が高いことから冷涼感を感じさせるキレと芯のある酸ですが、角がなくソフトなあたりでじんわりと溢れるように旨味を引き出します。アフターにかけてりんごのコンポートのような風味が現れ、ハチミツや仄かな芳ばしさ、樽由来のほどよいホクホクとしたコクを感じさせるニュアンスが残ります。2日目以降は果実や蜂蜜の風味がより引き立ち、更に全体のバランスが整っていき奥深い味わいを楽しむことができます。一般的にイメージするシャブリとは全く別物で、アレクサンドル・ジュヴォーのル・モンとプレティーを混ぜあわせたような奥行きのある魅力的な1本です。
シャトー・ド・ベル
Chateau de Beru


シャトー・ド・ベルは、シャブリ東部の村人僅か60人の小さな村「BERU」にあり、400年の歴史を有するシャトーです。
このシャトーには、15世紀に作成された世界最古の日時計と暦が(現存するのはこちらと英国ケンブリッジの2つ)残されています。(現在でも使用可能なのはベル村の方だけで、1600年代からベル一族によって維持されています。
父親の代からワインを醸造しネゴシアンに販売していましたが、病のため栽培が出来なくなり近隣の栽培者に全ての畑を貸していました。
父が亡くなってから更に10年貸していた畑は、農薬と除草剤で雑草が生えないような状態となっていました。
現当主のアテネは、2002年まで勤めていたパリの投資銀行を辞め、ボーヌの醸造学校を出るとサヴィニーレボーヌのシャンドン・ド・ブリアーユ(ビオディナミ栽培)で1年働き、自分が目指すビオロジックの基礎を作り上げます。
その後、最先端の技術を駆使してワインを造る南アフリカの生産者で1年研修。発酵温度や酵母、亜硫酸の添加に至る多くのデータを頭に入れ、加えて機械に頼る醸造を習得したアテネは、「自然なワイン造りを実践しないと真のテロワールは表現できない」との結論を持ち帰ります。
2005年にシャトー・ド・ベルを引き継ぎ,現在は実験的に1haを馬で耕し、トラクターを使用した区画との違いを調査しています。アテネのワイン造りは始まったばかりです。

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