ル・マゼル Le Mazel
フランス、ローヌ 品種: ポルタン 赤ワイン アルコール度: 11.5% 深紅の色合い。果実の香りはやや控えめで揮発酸の高さが伺えるような香りやセメダイン香が感じられますが、口に含むと不思議とそれらの要素が感じられず、香りとのギャップを感じるほど口中ではバランスの取れた味わいです。何故なら控えめな果実香の割にたっぷりと果実味や熟した葡萄の雰囲気が感じられることが大きく影響していると思います。果実由来の仄かな甘みと熟した黒系果実の果皮やブルーベリー、酸がありながらもしっかりと熟した赤すぐりやアセロラなどの小さな赤い果実味が広がります。ミディアムな仕上がりながらも果実の充実感を楽しむことができ、また、アフターに僅かながら梅かつおのようなダシのニュアンスが若々しい果実味と共に感じられます。
フランス、ローヌ 品種: ヴィオニエ 白ワイン アルコール度: 14.3% やや濁りのある中程度の黄色。約16年経過しながらも甘酸っぱくフレッシュな果実を想像させる香りが感じられます。 揮発酸の高さは香りからも伺えますが、ブドウ畑で収穫をしながら白ブドウを頬張るような果汁感や甘み、それに似た果実味との調和が良く感じられ嫌味がありません。また、その酸があることでキレがある締りの良い飲み心地へと導き、アフターには仄かな乳酸のような円みと僅かな塩味が感じられます。これから暑くなっていくにつれ、体が欲するような甘酸っぱいチャーミングな味わいは、よく冷して頂くとついついもう1杯と手が伸びてしまうような魅力があるワインです。
フランス、ローヌ 品種: シラー 赤ワイン アルコール度: 12.5% ルビー色。色調や香りからも繊細で軽やかな印象を受けます。赤い果実主体にアメリカンチェーリーやブルーベリーなどを想わせる果皮が黒系の果実香が混ざり、それに加え、バラやスミレなどの華やかさとカルダモンのような爽やかなスパイスやドライハーブの印象が僅かに混ざります。若干クリスピーなガスが舌先を刺激し、しっとりと優しい甘さが舌を包み込み、熟しながらも酸のある果実を頬張った時のような小気味良い酸が感じられ、軽やかで瑞々しい飲み心地です。 香りの印象よりも口中では一層香りを強く感じ、果実味は酸と熟した風味の両方を兼ね備え、赤紫蘇やスパイシーな雰囲気も相まって、若々しさだけでなく複雑さも伴った落ち着きを感じさせる味わいです。
フランス、ローヌ 品種: シラー 赤ワイン アルコール度: 12.3% やや黒みがかった濃いガーネット色。グレナデンシロップのような赤い果実の凝縮感と熟成による深い味わいを伺わせる香りが感じられます。 それに加え土や根菜、茎などの大地を想像させるような香りがやや感じられ、また熟した黒葡萄の果皮を噛んだ様な甘みと風味があり、複雑さと果実味の両方が重なりあうような印象を受けます。しなやかで瑞々しい口当たりで、ほどよい甘みと張りのある酸に豊かな果実の風味や深み、どの要素もお互いを引き立てながらバランス良く口中に広がります。約6年経過しておりますが、ややチャーミングな果実味を残しながら落ち着いた雰囲気を兼ね備え今でも充分に楽しめる味わいですが、葡萄のエキスがしっかりと感じられるパワーの強さや芯のある骨格が感じられますので、この先の熟成でより柔らかく、また、妖艶さや深みが増していくことでしょう。
フランス、ローヌ 品種: シラー、グルナッシュ 赤ワイン アルコール度: 13% サン・フィリップの畑はアンドレア・カレックに売却した為、この2012年が最後のヴィンテージとなります。 オレンジがかった深いガーネット色。抜栓直後はやや硬さが感じられますが、空気に触れ開いてくると香りや味わいが引き出され風味が増していきます。 プルーンなどのドライフルーツやタバコ、黒糖など熟した果実の風味と熟成による複雑さが混ざり合います。以前は樽のニュアンスが強くタニックですぐに販売出来る状態ではなかったとジェラルドが話しておりましたが、現在はしっとりとした口当たりでドライプルーンやレーズンなどの風味で甘みがほどよく感じられ奥行きがあり、揮発酸は多少高めながら、まだ若さを感じさせる甘みや果実味も感じられその酸を上回るような魅力があります。 この先の熟成も充分に耐えうる酒質の強さがあり、ダシのようなニュアンスや艶やかさなど、一層複雑さを伴う素晴らしい味わいが引き出されることと大いに期待が湧きます。
フランス、ローヌ 品種: シャルドネ 白ワイン アルコール度: 14.5% 王冠栓 濃い黄色。アップルパイのりんごやコンポートなどのような凝縮感のある果実の香りに、蜂蜜やべっ甲あめなどの香りが感じられます。 入荷当初は残糖由来の甘みを強めに感じましたが、5ヶ月の間に発酵が進んだことで弱めのガスが発生し、凝縮した果実の風味はそのままに調和のとれたほどよい甘さへと変化しています。細かく弾けるようなガスが舌先にあたり、深い果実香に焦がした糸飴(シュクレフィレ)のような仄かな甘い風味と芳ばしさ、淡いカラメルのようなほろ苦い風味が僅かに残り、鼻腔にはりんごのコンポートのような香りが抜けていきます。 フルーツの印象もしっかりと感じられ、さきに述べたような複雑な要素も多くコクや奥行きのある深い味わいの両方を兼ね備え、ゆっくりと楽しめるやや辛口の仕上がりです。アルコールは14%と高くややボディーが厚く感じられますので、冷やしてお楽しみ頂くと口当たりが軽くスムーズに感じられます。
フランス、ローヌ 品種: グルナッシュ、カリニャン 赤ワイン アルコール度: 12% 鮮やかなやや軽めの赤色。グレナデンやクランベリーなどの赤系果実主体にブルーベリーのような黒系果実が混ざり合うような、フレッシュで甘酸っぱい果実香が薫り立ち、色合いや香りからもフルーティーで軽やかなイメージが浮かびます。熟した果実の果汁を想わせるほどよい甘さとジューシーさが、透明感のある酸と共に広がり、瑞々しく流れるような飲み心地で、エピスのような仄かなスパイス感が混ざり抑揚を感じさせます。 ジェラルドの赤ワインは、(状態にもよりますが)最低2年は熟成させて瓶詰めされることが多いですが、このワインは2017年8月の瓶詰めで軽やかで早く飲めるようなタイプに仕上げています。(本人が思っていたよりは瓶詰め後ややしっかりとした印象になったそうですが)フルーティーで溌剌としたまさに喉の渇きを潤すような印象です。
フランス、ローヌ 品種: グルナッシュ 赤ワイン アルコール度: 12.3% グラスの底が見える中程度の赤色。セ・タン・ポルタンは入荷当時から揮発酸などの印象は感じられましたが、ブリオンは最初からそのようなニュアンスは感じられず、すぐに楽しめる印象はありました。多少果実の凝縮感が突出し、甘みや酸などの要素とややばらつきがありましたが、現在は全体のバランスが整いより馴染みやすい味わいとなりました。葉付きのいちごや野いちご、トマトなど野山を感じさせるような素朴な果実香にお香やローズ・ヒップティー、スパイスなどを想わせる香りが混ざり合います。 熟した葡萄を頬ばったような果実味や赤い果実の甘酸っぱい風味、ほどよい甘みが舌先から中盤にかけて果実味と共にまとまりよく広がります。 グルナッシュというと凝縮感のあるしっかりとした味わいを想像しがちですが、心地良い酸と赤い果実のニュアンスが感じられることで、口当たりが軽やかで瑞々しいミディアムな仕上がりとなっています。果実味をたっぷりと感じせつつ、アフターにかけて僅かにカカオのようなタンニンとフレーヴァーを感じることで落ち着いた印象を与えています。
フランス、ローヌ 品種: カリニャン 赤ワイン アルコール度: 12.8% 深いルビー色。熟した赤や黒系果実が混ざり合うような溌剌とした若々しさを感じさせる香りに花のような香りがたちます。 あたりは柔らかいながらも酸がこのワインの主体となっており、仄かな甘みや果実味を引き立てつつ軽いテイストに感じさせてくれます。 赤すぐりやフランボワーズ、ブルーべリーなどの甘酸っぱいベリー系の果実を噛んだ時のような風味が長く口中に留まり、繊細なタンニンがほどよく残ります。また、僅かに白胡椒を想わせる爽やかなスパイシーさとハーブのニュアンスがアフターに感じられ小気味良いアクセントになっており、余韻を長く感じさせます。葡萄由来の酸と果実の風味が合致しており軽快な飲み心地でミディアムな仕上がりです。 こちらのワイン、ローヌといってもパワフルで重厚感のあるスタイルではありません。抜けるような酸と果実感があり軽快な口当たりですので、軽く冷して夏の暑い日にもお楽しみ頂けるアイテムとなっております。
フランス、ローヌ 品種: シラー 赤ワイン アルコール度: 12.2% 紫が抜けた綺麗な中程度の赤色。2016年の1月に現地で試飲した際はかなり力強い味わいで、黒系果実が全体を支配しておりました。 そのようなわけで、マゼルの蔵で更に2年寝かせたものです。 今では赤いプラムや梅、グレナデンなど様々な赤い果実の要素に、赤紫蘇や熟成由来のたばこ、黒糖などの風味もやや溶け込み、複雑で柔らかい味わいが感じられます。若さを感じさせる要素も多いですが、アフターに梅かつおのようなダシの風味が徐々に出てきており、味わい深い一面も楽しむことができます。それとともに鼻腔には仄かに熟した赤いプラムの風味が抜け、新旧を一度に感じられる仕上がりです。彼のワインによくあるキュッと締まる揮発酸は、唾液が出るようにその後の旨味感をジュワッと引き出すような役目や果実のボリュームを調整する役目も果たしているように思えます。 こちらのワイン、ローヌといってもパワフルで重厚感のあるスタイルではありません。抜けるような酸と果実感があり軽快な口当たりですので、軽く冷して夏の暑い日にもお楽しみ頂けるアイテムとなっております。
フランス、ローヌ 品種: シラー 赤ワイン アルコール度: 12.5% エッジにややオレンジが入る鮮やかな中程度の赤色。抜栓直後はレッドグローブなどの果皮の薄い葡萄や熟した赤い果実などの香りが感じられますが、空気に触れ開いてくると共に果実味はより凝縮したニュアンスへと変化してきます。11年経過しているとは思えぬほどまだ溌剌としたジューシーな果実味で、アタックから中盤にかけて果実由来の甘みがあり口当たりは柔らかく感じられます。 しっかりとした酸はそれらを引き立てつつワインの芯を作っている印象で、余韻にかけて熟成由来の梅かつおを想わせるダシのような風味などの複雑さが感じられます。果実味と熟成がほどよく織りなす味わいは今でこそ堪能できると言えますが、今後の熟成によってダシのような旨味が一層増し、より贅沢な味わいへ変化していくことでしょう。
フランス、ローヌ 品種:シャルドネ 白ワイン 深みのある黄金色で、仄かに酸化のようなニュアンスが感じられます。りんごやカリンのコンポートの様な凝縮感のある果実や梅酒、メープルシロップや蜂蜜などの甘さを感じさせる風味が感じられます。 甘さを想わせる雰囲気がありますが、味わいに感じる甘さはそれほど強い印象ではなく、ボリューム感はしっかりとしていて円熟味があります。豊かでリッチ、尚且つ酸化のニュアンスで複雑さが増しコクのある味わいです。ボディは厚みがありまずが、しっかりと酸のコーティングがあり瑞々しささえ感じる程です。果実の風味にビターカラメルに似た香ばしさや熟成からなる複雑な風味が溶け込み余韻が長く、ゆったりと楽しめる味わいとなっております。
フランス、ローヌ 品種: シャルドネ、グルナッシュ・ブラン 白ワイン アルコール度: 13% 王冠栓 王冠で止めてありますが、ガスは感じられません。濁りのある中程度の黄色。リンゴ、柑橘果実に桃やパイナップルなど様々な果実が詰まったフルーツカクテルのような香りと風味で、それに似た甘さが優しく広がります。8年の歳月が経過していますが、若さを感じさせる豊かな果実味と甘みでシャープな酸が特徴的です。酸はお酢のように揮発的な印象を受けますが、口中に果実味・甘み・旨味が残り嫌味に感じられず、ボリューム感を整え甘さをほどよく感じさせてくれます。 このシャープな酸と豊かな果実と甘みを持つ味わいは、暑くなるこの時期に最適な1本で、良く冷やしてお楽しみ頂くことをお勧めします。
フランス、ローヌ 品種: シラー ロゼワイン アルコール度: 12% 僅かに濁りのあるサーモンピンクの色合い。熟したサクランボやアセロラ、赤スグリなどの果実の風味に飴のような甘みの香り、それに加え僅かに芳ばしさが感じられます。舌には優しい甘さが残り、香りに似た小さな赤い果実を頬張ったようなキリッとした酸は、その上をすっと通りぬけ軽快さを感じさせます。口中で感じさせる酸や果実味などのバランスが良く、甘酸っぱくチャーミングで人懐っこさがありますが、余韻には旨味や皮付きの桃のようなややタンニンのある風味が続きワインとしての骨格も感じさせます。
フランス、ローヌ 品種:シラー 赤ワイン 澱が多くございますので、到着後立てた状態で数日落ち着かせてからのご使用をお勧め致します。 南向きの粘土石灰質土壌で樹齢48〜56年。ステンレスタンクで2週間のマセラシオンカルボニック。プレスの後ステンレスタンクで12ヶ月かけて低温でゆっくりと発酵させ、その後228Lのオーク樽で24ヶ月熟成。 熟成を見て取れる薄いレンガのような色合いです。グラスに顔を近づけた瞬間に期待感が湧く紅茶の茶葉やタバコのような熟成香、そしてドライプルーンや完熟したブドウであったことも連想させる香りが漂います。 口に含むと一瞬で虜になるような複雑な旨味と香り、そして果実由来の甘みとバランスの良い酸が全体に広がります。 タンニンは角がとれとてもエレガントな口当たりで、余韻には梅かつおのような旨味と風味が長く続きとても贅沢な味わいです。時の経過に伴いやや揮発酸が高くなりますが、それをものともしない風味と味わいがあります。 ワイン中の良い部分だけを残しながら熟成をしてきたように感じられる味わい深い1本です。 葡萄はこちらのヴィニブラートにも供給されました。 ヴァン・ド・フランス・ルージュ NV (2010+2011) / ヴィニブラート Vin de France Rouge NV (2010+2011) / VINIBRATO
フランス、ローヌ 品種:カリニャン 赤ワイン 鮮やかな中程度の赤色で、さくらんぼやブルーベリーなどの甘酸っぱく若々しい果実味がたっぷりで、白胡椒の爽やかなスパイスの香りが感じられます。色や香りからも感じ取れるような軽やかな印象で口当たりは瑞々しく、葡萄をギュッと搾ったような果実味をダイレクトに感じられるジューシーさがありますが、13年のワインと言うこともあり、時間の経過に伴いほどよい甘さと酸、果実味のまとまりが良くなっており、タンニンは控えめに感じられます。これからの季節には少し冷やすことで、より瑞々しさやチャーミングな果実感を堪能出来ると思います。
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